1つ、日本の高齢者の定義とは。
2、地方の公共交通の衰退についてどう思うか。
3、現場では混雑している
高齢者講習について解決策は。
4、
運転自動化の展望についてどう思うか。
以上、質問させていただきます。
5 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
〔市長 田辺一城君登壇〕
6 ◯市長(田辺 一城君)
井之上議員の1件目の御質問、若者が市政に興味を持つためにはについてお答えをいたします。
1点目についてお答えします。愛知県新城市の若者議会につきましては、新城市若者条例、新城市
若者議会条例に基づき、若者が活躍できるまちを目標に、若者を取り巻くさまざまな問題を考え、話し合うとともに、若者の力を生かす
まちづくり政策を検討するために平成27年4月1日から設置され、本年度は第5期若者議会が活動していると承知をいたしております。市長の諮問機関としてこのような会議体を設置し活動が継続されていることは、
主権者教育の面からも大変興味深い取り組みであると考えております。
2点目についてお答えします。静岡県牧之原市では、市民が
ファシリテーターとなり、話し合いの進行役として会議の場を和ませたり、参加者の意見を引き出したりして合意形成を促す役割を担っています。また、若い人の中に地域を担う人材を育成するため、地元の高校生を対象に
ファシリテーション研修も実施をされております。
ファシリテーション研修を通じて若い層にも対話の場を広げ、市民力を底上げしようとするこの取り組みは大変有意義な手法であると考えております。
続いて、2件目の御質問、古賀市の公共交通の未来はについてお答えをいたします。
1点目についてお答えします。日本の高齢者の定義として統一的なものはなく、法令や制度により年齢が異なりますが、高齢者は一般的に65歳以上とされております。
2点目についてお答えをいたします。地方における公共交通は、モータリゼーションの進展や人口減少によって利用者が減少することにより、採算性の観点から路線や便数が減少し、それに伴うサービスの低下から、さらに利用者が減少するという負のスパイラルに陥っており、深刻な
運転手不足も相まって
交通事業者の経営が圧迫され、路線の維持が困難になってきております。我が国では、人口減少、
少子高齢化が急速に進展し、特に地方においてその傾向が顕著にあらわれており、地方の公共交通の維持はますます困難な状況になっていくものと認識をしております。こうした厳しい状況にあっても、住民ニーズに応えていくための
公共交通施策が自治体に求められており、本市におきましては本年度から
地域公共交通網形成計画の策定に着手をしたところです。
3点目についてお答えします。70歳以上の方の
自動車運転免許更新時の
高齢者講習と75歳以上の方に義務づけられている
認知機能検査は
自動車教習所で実施されていたため、75歳以上の増加に伴い
認知機能検査の対応が追いつかず、
高齢者講習を含め予約がとりにくい状況でした。そのような状況を受け、県は本年度から
認知機能検査の実施場所を
運転免許試験場や一部の警察署に変更し、さらにその予約を一元的に受け付ける
コールセンターを開設をしました。このことにより
認知機能検査を実施していた
自動車教習所の負担が軽減され、
高齢者講習の受け入れ枠の拡大など予約がとりにくい状況の解消につながるものと考えております。
4点目についてお答えします。現在は
衝突被害軽減ブレーキや
加速抑制装置を備えたあくまでも運転をサポートするさまざまなサポカーが市場に提供されていますが、
運転自動化は鉄道などでは存在するものの自動車においてはまだ市場に提供されていません。
運転自動化が可能となれば、交通安全の面から、また市民の移動の観点から極めて有効であると思われますが、企業等により研究されているものと認識しており、技術面はもちろんですが運転に関する法制面の整備も必要であることから、今後の情勢を注視してまいりたいと考えております。
7 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
8 ◯議員(12番 井之上 豊君) それでは、書画カメラをお願いします。
まず、この表を見ていただきたいと思いますが、水色が有権者数──薄いほうですね──青色が投票者数です。20代と60代では投票者数に3倍余りの差があり、また次の表、次のこの表ですけども、有権者と政治家の年代別構成をあらわしております。選挙権は18歳に引き下げられたものの、若い世代の代弁者が非常に少ないという状況になっております。
元に戻してください。
先ほど言いました愛知県新城市が設置した市長の諮問機関、若者議会が今全国で注目されております。若者の声を市政に反映して人口流出を防ぐ狙いで、高校生など20人が実際に1,000万円の予算の使い道を決めます。この議会の提言で改修した図書館は利用者が大幅に増加しました。市担当者は、役人では気がつかないことを提案してくれると話し、過疎化に進む全国の自治体から視察が相次いでいるようです。
新城市は、愛知県東部の山間部にあり、人口は4万8,000人で、もともと
民間団体日本創成会議が将来消滅する可能性があるとした896自治体に含まれる市です。人口減に危機感を抱く新城市は、平成27年4月に若者議会を立ち上げ、任期は1年、委員は市内在住か通勤、通学するおおむね16歳から29歳の若者で構成されております。
18歳選挙権が実現した2016年以降、若者の政治参加が強く叫ばれてきましたが、その内容のほとんどがどうしたら若者が投票に行くのかという点でした。しかし、本来問うべきは、どうすれば若い世代の意見を政治に反映できるのかということと思います。投票はその一つの手段であります。どうすれば若い世代の意見を政治に反映できるのか。この問いに正面から取り組んでいるのがこの若者議会です。
市長、6月議会で同僚議員から一般質問でこの若者議会の件について質問があったのは覚えておられますか。また、この愛知県新城市の取り組みについてどう思われますか。一部は先ほどの答弁と重なりますけども、お答えください。
9 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
10 ◯市長(田辺 一城君) 伊東議員から選挙に関する御質問の中でこの新城市の事例というのを御紹介いただいたと思います。そのときの御指摘は、若者の政治への関心を高めて、将来政治家をめざすという人が出てくるという意味でもこの新城市の取り組みというのが有意義なんじゃないかという趣旨の御指摘をいただきました。
その意義については、答弁でも共有をさせていただいて、私としてもやっぱり子どもたちを
政策形成過程にどうやって関与させていくかということは、議員の皆様にもお知恵をいただきながら考えていくべき大事な話であるといった趣旨をやりとりしたと記憶をしています。
11 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
12 ◯議員(12番 井之上 豊君) この件について、もっと詳しく言いますと、この若者議会は委員が20人で構成されており、条件は新城市内で先ほど言いましたように在住、在学、在勤であること、おおむね16歳から29歳であること。任期は1年で、全体会と呼ばれる全員が集まる会議が月に2回ほど平日19時から21時に開催され、それに加えチームごとの分科会と呼ばれる会議が適時行われます。また、2016年の第2期から市外委員が5人募集され、市外の若者の声を取り入れるようになりました。
スケジュールは、第1期から第3期まで4月に募集、6月に議場で委員の所信表明、9月に議場で市役所の部長クラスに中間発表、10月に地域交流、11月に市長答申と進んでいく
スケジュールで計画されております。
また、先進事例として
福井県鯖江市では、
女子高校生を行政に参加させるため、JK課をつくったということ。JK──
女子高校生のJKですね──をつくったということで、新城市から鯖江市に視察に行ったということも伺っております。
このように市民や若者参加の市政運営を行っております。市長は市民参加の市政運営についてどうお考えでしょうか。
13 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
14 ◯市長(田辺 一城君) 市町村が行政運営をする上で、市民の皆さんに参加をしていただく機会をできるだけ多く創出していくということはとても大事なことだと思っています。そのためには、市民の皆様一人一人に
当事者意識を持ってもらうということが大事だと思っておりまして、御提起いただいているですね、新城市の事例や鯖江の事例というのは、特に若者が
当事者意識を持って政治、社会をよくしていくことに参画するという意味で非常に有意義なものだというふうに考えておりまして、参考になる話だと思います。
15 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
16 ◯議員(12番 井之上 豊君) 現在、新城市の
市議会議員である──ここでTさんと呼ばせていただきます。Tさんが若者議会の初代議長になる前、世界新城
アライアンス会議なるものが1998年の10月に日本の新城市で初めて企画され、第1回目の新城市開催のときにはスイスのヌシャテル、ドイツのノイブルク、イギリスの
ニューキャッスル、
アメリカインディアナ州の
ニューキャッスル、ペンシルベニア州の
ニューキャッスル、南アフリカの
ニューキャッスル、フランスのヌフシャトーが参加しました。これ、和訳すると「新しい城」になる世界の都市の人々が日本に集まりました。新城市ですから
ニューキャッスルですね。
これは、かつて行われた
ふるさと創生一億円事業の交付金が使われたそうで、日本一長い滑り台をつくったり、金塊を購入したりというニュースを思い出しますが、新城市は国際交流や人材に投資する意味で
ニューキャッスル会議を企画。当時の市職員が世界の新城市を探し、コンタクトをとるために奮闘されました。全くコネのないところから営業の国際電話やメールを入れて、会議開催にこぎつけたと言われています。
2012年のイギリスのアポンタイン市で開催された
アライアンス会議に参加したこのTさんを含む4人は、自分たちのまち新城市について何も知らないこと、何も話せないこと、世界の若者が日ごろから
まちづくりに関心を持ち、市政に積極的に参加する姿勢や自国への高い愛郷心を持っていること、またヨーロッパには
ユース会議という選挙によって選ばれた若者が政治に参加する仕組みがあることにショックを受けました。それらのショックを日本に持ち帰り、このTさんたちはユース会を発足し、その後新城市民の目にとまり、
市民まちづくり集会の第2部を任されました。それを目にした当時の市長が若者が活躍する新城市にするという方針を立てたことにより、若者議会へと進んでいきました。このように、若者がみずから思い、市民が理解し、市長が決断して若者議会が生まれていきました。
選挙の投票率、若い世代の政治参加など、一歩も二歩も前に進む思いがしますが、このような取り組み、市長はどのように感じられましたか。
17 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
18 ◯市長(田辺 一城君) 今御紹介いただいたお話というのが新城の若者がですね、主体的、能動的に動いてですね、それが行政の長である市長をも動かしたという意味でですね、非常に興味深いなと思ってお聞きをしておりました。また、そうした若者にですね、呼応して市の職員もですね、一緒にやっていくという姿勢はとても大事なものだなというふうに思います。冒頭ですかね、その若者のTさんが今市議やられているんですね。ですから、こういった若者議会に参加をした人が結果として市議にもなっているという事例というのは大変参考になる事例だなというふうにお聞きしていました。
古賀市としても、やっぱり若者の視点をですね、行政にしっかりと取り入れていくという姿勢を最近強めていまして、例えば第5次総合計画の策定過程におきましても、もう既にきょう私の市長室にどんと来ましたけれども、小中学生に作文を書いてもらったりですね、小中高校生ですね、あと大学生、連携している大学に協力を求めて学生にも策定過程に参画をしてもらうなどやっていますので、そうした取り組みも工夫をして今後もやっていきたいと思います。
19 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
20 ◯議員(12番 井之上 豊君) 次に、
ファシリテーターの件です。まず、
ファシリテーターと言っても
ファシリテーターが何かわからんという方も結構いらっしゃると思います。こういう横文字というのは、私が議員になったときにこの議会にぽんぽん飛び交いまして、1期の方は恐らく首をかしげるというかですね、そういう状況もあったかとは思います。
これ、簡単に言うとですね、
ファシリテーションを専門的に担当する人のこと。
ファシリテーター自身は集団活動に参加せず、あくまで中立的な立場から活動の支援を行う人。例えば会議を行う場合、
ファシリテーターは議事進行やセッティングなどを担当する、会議中に自身の意見を述べたりみずから意思決定をすることはなく、何らかの事柄を円滑に進めるため支援をする、また促進をするというのが
ファシリテーターです。
静岡県牧之原市では、2005年10月、当時の市長が選挙に当選したときの
マニフェストには、市民参加と協働の推進が掲げられました。2006年4月、共働の取り組みの最初として「
フォーラムまきのはら」が立ち上がりました。約100人の市民が参加し、子育てや健康、福祉、環境、まちの活性化など7つのテーマの検討、グループによる話し合いが始まりました。最初のうちにはたくさんの市民が集まっていましたが、テーマに対して関心が高く、専門的な知識を持つ人や声の大きい人の発言がその場を占めるようになり、発言できない一般的な市民の参加が少なくなりました。その後、発言していた人も話を聞いてくれる人が少なくなったこともあり、参加しなくなりました。今考えると、話し合いの場の持ち方、進め方が悪かったということです。百人会議のような市民参加の場を設けたものの、うまく機能しない自治体の典型的なパターンでした。
そんな状況の中、2007年、市長の
マニフェストを市民主導で評価する
市民討論会を開催しました。その
中心メンバーが
会議ファシリテーション普及協会の方から話し合いを進めるスキルである
ファシリテーション、ワークショップのやり方を学ぶことになり、そこが大きな転換点となり、牧之原市の市民との対話の場、
男女協働サロンが生まれ、その場を運営する
市民協働ファシリテーターが
まちづくりの担い手となりました。
市長、この
ファシリテーターについてどう思われますか。また、古賀市の職員の方にも
ファシリテーターの勉強をされてはいかがでしょうか。
21 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
22 ◯市長(田辺 一城君) 議員御指摘の
ファシリテーションのですね、これ実践というのは大変難しいんですけれども、やっぱり牧之原市がやられているようにですね、対話──
ダイアログですね、
ダイアログを実践するという意味において
ファシリテーション、この手法は有効であると考えています。
ただ、実際本当にこの技術等をしっかり学ばないとですね、なかなか難しい。どうしても人間は相手が言ったことを否定しにかかったりしがちですから、それは討論になってしまいがちですよね。そうした意味ではなくて、きちんと相手の言っていることを聞き、理解し、受けとめ、そして自分の意見を話す、そして調和点に向かっていくということでしょうから、この牧之原市の取り組みは意義あるものだと思います。
市の中でですね、この
ファシリテーターとなるような人材を育むといいんじゃないかという御提案ですけれども、本市としても次年度以降ですね、こうした視点で職員に研さんを積んでもらうという機会をつくろうというふうに考えています。
23 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
24 ◯議員(12番 井之上 豊君) 市議会でもですね、2月に
議会報告会というものが計画されております。その中で、この
ファシリテーターという方がおれば市民の声をですね、否定することなくスムーズに引き上げることができるのではないかなと思っております。もしそういう勉強する機会があればですね、そういうところにも参加していただければと思っております。
次に、公共交通の未来についてです。まず、通常、高齢者と言われる高齢者の定義について、どう考えられますか。
25 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
26 ◯市長(田辺 一城君) 先ほど申し上げたように、明確なですね、定義がこの国あるわけではありませんけれども、一般には65歳以上というふうにされていて、政策、制度もそれに基づいて運用されている面があると思います。ただ、これ私見ですけれども、じゃあ一昔前か二昔前かわかりませんが、かつての高齢者、65歳の高齢者と今の65歳の高齢者が同じような状況なのかと。70歳現役社会を県も掲げていますし、政府もそれ以上に高齢者の活躍の場を広げていかないといけないという認識に立っておってですね、私もその感覚は共有していますので、一応65歳以上という共通認識があるものの、かつての高齢者の捉え方とは変化をしているんではないかというふうに思います。
27 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
28 ◯議員(12番 井之上 豊君) 高齢者の定義は、今市長が言われたように定まったものはあるわけではありません。私ももうちょっとしたら高齢者になります。65歳というのが国際的にも一般的であるようでありますが、日本老年学会並びに日本老年医学会は、60歳以上を高齢者とするのは日本の実情に合わなくなっているとして、2017年1月に65歳以上を3段階に分けて、65歳から74歳を準高齢者、75歳から89歳を高齢者、そして90歳以上を超高齢者とする新しい提案を行っておるそうです。
御存じのとおり、日本では高齢化が急速に進み、全人口に占める65歳以上の年齢層の割合は、半世紀前の1970年には7.1%だったのが2017年には27.7%となり、それから37年後の2056年には38%を超えると予想をされております。10人に4人が高齢者の時代が来ようとしております。そのような中で、
少子高齢化の進展は社会経済に大きな影響を与えています。生産年齢人口の減少や年金システムの動揺、社会保障の増大などもありますが、高齢者の移動手段も社会が今後対応を迫られる大きな問題であることは言うまでもありません。
市長は、古賀市も同じようにこの問題と正面から向き合っていかなければいけませんが、高齢者の移動手段の未来について、どのように考えられますでしょうか。
29 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
30 ◯市長(田辺 一城君) 移動手段の未来ですね、未来も近未来と少し先の未来があると思います。今まさに高齢者の移動手段で直面している問題とですね、もうちょっと少し前とは少し違うと思うんですよね。例えば、ITの進展によってですね、移動の必要性がかつてより低減しているという現実もあるとは思います。とはいえ、例えば買い物だったり病院に行くとかそういうものについて、本市でも全国的にもこの議場でもですね、さまざま議論させていただいておりますけれども、課題があることは当然認識しておって、そのために
地域公共交通網形成計画の策定にまずは目の前を何としていかなければならないということで作業を進めているところです。
もう少し先の未来の話をしますと、先ほどのITの進展、さらに進むと考えられますし、自動運転とかですね、AIとかそうした科学技術の進展によって交通手段というのの多様化も考えられますので、そうしたところはしっかり最新の動向を捉えながらですね、本市の公共交通政策に生かし得るかということは常に学びながらやっていきたいと思います。
31 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
32 ◯議員(12番 井之上 豊君) 次に、地方の公共交通の衰退についてです。高度経済成長を背景に、日本では1960年代からマイカーが普及し始め、これにより地域の交通体系が大きく変わりました。特に大きく変化したのが地方の交通網です。かつてマイカーが普及する以前の地方には、稠密な乗り合いバスのネットワークが存在し、それが住民の主要な移動手段でした。しかし、現在ではそのネットワークは見る影もなく縮小し、地方の交通体系はマイカーに大きく依存するものとなっています。
マイカーが一般化する以前の地方のコミュニティには、食料品を含む生活用品を売る小さな雑貨店が無数に存在し、また、魚や豆腐の行商人が商品を積んで家々を訪れ、医師さえも頼めば往診してくれました。しかし、マイカーの普及とともに国道沿いに大型スーパーが立地するようになり、それに押されて徒歩で通えた近所の雑貨店も行商も廃れていきました。こうして生活環境はすっかり変貌し、現在ではマイカーなしでは生活に困難を来すようになっております。
地方では、マイカーを手放せないのはこのようなためと思いますが、市長はこのような現状をどう思われますか。
33 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
34 ◯市長(田辺 一城君) 車に依存する社会になっているということだと思います。モータリゼーションの進展によりまして、今議員御指摘いただいたような中心市街地が空洞化したりですね、郊外に大きな店舗ができて、そこに車で行くといったことがですね、特にこの国の地方において顕著に起きている現象だと思います。それはもう福岡に限らずですね、各地見て回ってもほぼ同様の事態が生じているなというのが私の実感であります。
こうした車に依存する社会が何を生んだかというと、今私たちが直面している現実だと思います。車に依存していた人たちがこの超高齢化をしてくる、そして高齢者の事故の問題も目立ってきていますけれども、車に依存していたがためにそうした社会の形でいいのかというあり方が問われていると思います。
そうした中において、本市として公共交通網をどのように形づくっていくかというのが目前の非常に重要な課題だというふうに認識をしています。
35 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
36 ◯議員(12番 井之上 豊君) それでは、次に運転免許証
高齢者講習の件です。古賀市の方なら一番近い古賀自動車学校で
高齢者講習を受けたいのが、これはまた当然当たり前のことです。古賀自動車学校の
高齢者講習の予約はいつも満員。8月20日の予約状況は、書画カメラをお願いします。
ちょっと小さくてわかりませんけども、ここですね、古賀自動車学校、この黒い四角があるところです。これは2時間講習は3カ月以上待ち、それから3時間講習は2カ月以上待ちです。これはやはり今年度ですね、認知症検査を実施した
自動車教習所の負担が軽減されると、何か一元的に受ける
コールセンターを開設したというような、そういうことを言われますが、これは今年度8月20日の予約状況であります。まだまだ現実的にはこの混雑というのは解消されていないようですが、やはり行政のほうからですね、これは県とか国とかのいろんなかかわりがあると思うんですけども、市行政のほうから何らかの手を打つべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
37 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
38 ◯市長(田辺 一城君) 今示していただいたように、古賀自動車学校が予約をとりづらいという状況にあるというのは聞こえてはきています。先ほど申し上げたように、古賀に限らず県全体でですね、同様の問題が惹起されていますので、先ほど申し上げた県の対応があるというふうに認識しています。とはいえ、議員御指摘のようにですね、こげんきつい状況があるやないかということだと思いますので、そういう県の事務にかかわるところも大きいのでですね、しっかり意見具申はしていきたいと思います。
39 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
40 ◯議員(12番 井之上 豊君) 次に、
運転自動化への将来の展望ですね、マイカーを使うにせよ公共交通を利用するにせよ、移動にコストがかかるということですね。タクシーを例にとると、その費用で最も大きいのは約7割を占めるドライバーの人件費。バスの場合も人件費が約5割を占めるということです。したがって、無人運転のタクシーやバスが登場すると、人件費がかからない分、低運賃で利用が可能となり、マイカーを利用できない高齢者や身体的に障がいのある方にとっても朗報となります。
市長は、このように自動運転の発展について、どう考えられますか。
41 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
42 ◯市長(田辺 一城君) 自動運転になって今指摘いただいたように安価に移動ができるということが実現するというのは望ましいことだと思います。この自動運転、まだ法整備面、技術面課題がありますけれども、これ精力的にこうした課題を乗り越えていこうと政府、国も取り組んでいるというふうに認識をしておりまして、そうした動き、我々もしっかり注視しながらですね、公共交通のあり方を考えようという話は、実は市役所内でもしたことがありますので、引き続きしっかり見てまいりたいと思います。
43 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
44 ◯議員(12番 井之上 豊君) 自動運転自動車の開発は1980年代後半から始まりましたが、本格的に動き出したのはここ10年のことです。今や自動運転という言葉は自動車関連企業を席巻している感があります。それは未来を切り開く新技術として社会にも肯定感を持って受けとめられているようです。自動運転自動車が期待されることとして、交通事故の低減、システムが車間距離の維持や速度管理を行うことにより渋滞の緩和に資する、高齢者・障がい者のモビリティーの確保、バス・タクシー・トラックのドライバー不足に対応できると考えられています。また、今話題のあおり運転、そういうものも少なくなってくるのではないかと考えられます。
これもまた同じような質問になりますけども、今後の自動車業界の方向性としてはどういうふうになっていくかなとお考えでしょうか。
45 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
46 ◯市長(田辺 一城君) 自動運転技術がですね、求められる背景というのは、やっぱり人口が減っていくのと
少子高齢化なんだろうと思います。実際に担う人間、働く人間の絶対数が今よりも減っていくわけですから、こうした自動運転技術ということによって議員が御指摘いただいたようなですね、運転者の確保の必要性がなくなったりしてくるということになろうと思いますので、自動車業界はそうした視点も持って技術開発、また政策的には政府もそうしたものの後押しというのを推進しているというふうに認識をしています。
自動車業界とおっしゃられましたけれども、私の記憶ではグーグルとかですね、そういった別の自動車業界以外からもこうした自動運転技術に関する関心というか、取り組むという意識はあるというふうに認識していますので、恐らくこうした動きがさらに広がっていくものだろうと思っています。
47 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
48 ◯議員(12番 井之上 豊君) 先日、新聞に「高齢者交通事故防止に広がる助成」と題して記事が掲載されておりました。安全運転サポート車や後づけ安全装置への関心が高まっている中、九州7県の全自治体にアンケートを行い、5市町がサポカーや後づけ装置購入に助成していることがわかりました。26自治体は検討中としているそうで、公共交通が乏しい地域を抱える自治体は助成の必要性は感じているものの財源がないと国の財政支援を求め、18自治体、免許更新を厳格化するべきと回答がありました。
古賀市は、その中でどこに当たるのでしょうか。
49 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
50 ◯総務部長(吉村 博文君) 具体的なアンケートの回答ということで、私のほうから回答させていただきます。
具体的には、交通事故は発生場所、加害者、被害者の居住地が異なる自治体によるケースもあり、制度の公平を期すため、国県等による広域的な制度設計を求めたいということで回答してございます。
51 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
52 ◯議員(12番 井之上 豊君) もっともですね、はい。古賀市では、一番の近道は、現在走っているこのコガバスを市内に縦横無尽に走らせることと思いますが、今後のコガバスはどのように変わっていくのですか。
53 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
54 ◯市長(田辺 一城君) コガバスは、もう議員御存じのように公共施設間を結ぼうということで始まった案件で、今年度につきましても、昨年度の利用状況等を踏まえてですね、ルート等も含めてですね、改善を図ってきております。また今年度のこともしっかり見ながらですね、今後必要な改善が何かということはしっかり考えていきたいと思っておりますし、また先ほど来申し上げている
地域公共交通網形成計画を策定する過程でですね、また総合的にその位置づけも含めて判断していくことにはなろうと思います。
55 ◯議長(結城 弘明君)
井之上議員。
56 ◯議員(12番 井之上 豊君) 最後に、市民の政治参加、特に若者が率先して政治に参加し、若者の思いが政治に反映できる制度をつくっていければと思います。そして、10年以上、公共交通の問題について議論されていますが、よりよい方法で早目に解決できるよう考えていただければと思います。
また、私前回の議会の一般質問の中でおくやみコーナーのことを申し上げました。これ、糸島のほうではですね、一般質問でその意見が出て、その次の議会、12月でその提案があって、3月にはもう既にそれが実行されたというですね、そういう素早い動きがありました。古賀市もですね、やはりこういうふうにたくさんの議員さんがおられて、いろんな提案とか、ものが上がってくるわけですけども、ただその場でいいとか、考えておりますとか、そのような回答だけでなくてですね、本当によしやりましょうと、いいものはやりましょうと、素早くですね、そういう動きになっていただきたいなと思いまして、私の一般質問を終わらせていただきます。
57 ◯議長(結城 弘明君) 以上で
井之上豊議員の一般質問を終結いたします。
96 ◯議員(4番 内場 恭子君) 道の駅の建設の基本計画、この暫定案が出たときの調査、その前からのいろんな情報発信のための調査、こういうものにも相当な税金を投入しております。それが悪いとは言いません。しかしそこの中でいろんなものが、市の弱みであったり強みであったり、市民の意見や要望、また今後古賀市が持つ課題など、大切なデータを得ることができたと思います。それを活用していただけるというふうであれば、市長、市民の声や意見をそこの中にはどういうふうに入れ込んでいかれるんでしょうか。また、この判断の中では相当市民の意見や声、重要視されていたと思いますが、これについてはどう考えていかれるんでしょうか。
97 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
98 ◯市長(田辺 一城君) タイミングが重要だと考えます。これは非常に大切なテーマですので、道の駅の今回の判断に至った経緯をしっかり説明する場も必要ですし、今後私たちがどういった方向性でまず考えようとしているか。そして、それをやっていく上で市民の皆さんに御意見とかですね、求める機会というのは大事だと思っていますので、タイミングを見て何らかの形でそうした場をつくりたいとは考えています。
99 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
100 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市民の声や意見、これは今回の道の駅の建設についての判断の一つの大きなポイントになったと私は考えております。だからこそ、これから先進める一丁目一番地と考えられる古賀駅周辺の再整備やまた企業誘致、またグリーンパークの周辺開発、それからコスモス館の機能強化、こういう中にも市民の声や意見、これを大いに取り込んでいただきたい、そして優先していただきたいと考えておりますが、いかがお考えでしょうか。
101 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
102 ◯市長(田辺 一城君) 市民の声をお聞きするということは重視をしておりますし、そうした行動は御理解をいただけているものと認識をしています。その上で、そのお声をどういう形で取り入れるかということは市長の責任においてなすべきことだと考えています。
103 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
104 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市民の声、意見を聞いてほしいというのは、この道の駅ではなく市政全般にわたって、全てのところできちっと聞いてほしい、そして反映させてほしいという、こういう願いです。どっかでは都合のよいときだけ聞いて、どっかでは都合が悪いから聞かないというようなことはやめていただきたいと思います。
まず、道の駅の建設については確かに今回判断をされて中止されました。ただ、観光・物産と情報の発信拠点、これについてはこれから検討を進めていかれるということになると思います。これについては必要か必要じゃないか、これはまた市民の意見や声を聞きながら、きちっと市長が判断していかれる、そういう形だというふうに考えております。
コスモス館の機能強化というのは、もう今既に市民の中からも意見がたくさん出ております。ぜひ強化をして愛されるもの、役に立つものにしてほしいというふうな意見も出ております。ぜひ市民の皆さんの意見やアイデアを生かしつつ、市民の皆さんの能力を職員とともにその能力を輝かせ、決して市民の負担や職員の負担、財政的な負担のないような、そういうものをつくっていただきたい。それを願っております。
市長、いかがでしょうか。皆さんとともに、この観光・物産・情報発信拠点などするプロジェクトチームの中に、またプロジェクトチームの一部でもいいですので、市民の意見を取り入れる、市民を参画させるような考えはないんでしょうか。
105 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
106 ◯市長(田辺 一城君) プロジェクトチームが走り出したばかりの今、このきょうこの時間、この時点においては、今その考えはありません。ただし、議員御指摘のように、しっかりと市民の感覚というのが意思決定、最終的な意思決定に向けてどの案件についても必要だということは認識しております。その際に最も重要なのは、市議会の皆様、負託を受けられた市議会の皆様の声をまずしっかり聞くということだと思います。そして、私自身が私自身の能力とこの組織の力のある、使える限り市民の皆さんとの対話というのもしっかりと実践していくということだと思います。
107 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
108 ◯議員(4番 内場 恭子君) 私の前の議員が一般質問の中でこう申されました。いろんな一般質問の中で出た提案、また発案、こういう事例について、いいものがあったら検討だけではなく、すぐ対応していただく。こういう考えを基本にしっかり持っていただきたいと思います。
道の駅については、私一応、一応という言葉は失礼ですね、はい、本当に市長が英断していただいた。このことについては感謝いたしますし、すばらしい判断をしていただいたと思っております。ただ、これからの観光拠点づくり、また古賀市のコスモス館の強化、その点についてはいろいろ質問していきたいと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
続きまして、2件目の古賀市の公共交通のこれからはについて質問いたします。市長、回答の中で古賀市の
地域公共交通網形成計画、この言葉を何回か発言されました。これは一体どういうものでしょうか。目的はどういうものを考えていらっしゃるんでしょうか。
109 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
110 ◯総務部長(吉村 博文君) 今年度から取り組んでおります
地域公共交通網形成計画でございます。目的につきましては、持続可能で利便性の高い、安全性の高い公共交通の形成ということでございます。
111 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
112 ◯議員(4番 内場 恭子君) では、この公共交通網の策定、これは結局いつになるんでしょうか。その
スケジュールというのはどういうふうになっているのか、お尋ねしたいと思います。
113 ◯議長(結城 弘明君) 経営企画課長。
114 ◯経営企画課長(大浦 康志君) 策定
スケジュールに関しましては、今年度策定を進めまして、策定自体は来年度のなるべく早い段階でということを考えております。2カ年をかけて策定の予定でございます。
115 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
116 ◯議員(4番 内場 恭子君) では、市長改めてお尋ねいたします。この古賀市
地域公共交通網形成計画、これができれば今ある市民の皆さんのバスがなかなか利用できない、また利用したくてもバス便がないとか、この地域にはコガバスが走っていないというような、そういう不満、それからほかの心配、利用できにくいという、そういうものが全て解消されるような形になっていくんでしょうか、いかがですか。
117 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
118 ◯市長(田辺 一城君) ちょっと全ての意味するところが判然としないので答えにくい部分があります。全てが、全市民が思っている、全市民が使いやすいということを確実に実感できるものというふうな趣旨で御質問いただくならば、それはなかなか困難性が高いと答えざるを得ません。全体の中でどう調和をする、させた計画をつくれるかということだと思っています。
119 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
120 ◯議員(4番 内場 恭子君) 全ての市民を納得させる公共交通、できにくいというのはよくわかっております。では細かいところの話をしたいと思います。では、古賀市の西鉄バス、今の状況で本当に頑張っていただいているかもしれませんが、しかし本当にこれで十分と考えていらっしゃるんでしょうか。市長は、先ほどは西鉄バスは今後もこの状況を進めていくというふうなことをおっしゃっておりますし、そういうことになりますと、赤字補填の額、これももう既に4,000万円を超している状況になっている。こういう形でこのままいいんでしょうか。どうでしょうか。
実際にこのまま赤字補填が増加していく可能性があると、そういうことについて、これでいいと判断されるんでしょうか。市民の中には、西鉄バスの路線がなくなった、また自分の利用したいところに届いていない、バス便が足りないという方もたくさんいらっしゃいます。こういう声にどうお応えになるんでしょうか。
121 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
122 ◯市長(田辺 一城君) そうしたことがあることを踏まえて、今年度初めて網計画の策定に着手をさせていただきました。
123 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
124 ◯議員(4番 内場 恭子君) 確かに、網計画をつくるということについて、全く悪いということを言っているんじゃないんです。西鉄バスのこれから先について検討していく、ではどういうところを検討されるんでしょうか、どういう市民の意見を取り上げながらやっていかれるのでしょうかと聞いているんです。いかがですか。
125 ◯議長(結城 弘明君) 経営企画課長。
126 ◯経営企画課長(大浦 康志君) 西鉄路線バスの今後のあり方ということだと思いますけれども、答弁でも申し上げておりますとおり、今現在、
地域公共交通網形成計画の策定に着手しております。そういった中で、古賀市内の今後の公共交通のあり方というのをですね、総合的に検討していく必要があると思っております。現時点で西鉄路線バスについて、将来どうなるかということを明言することは現時点ではちょっと難しいということで御理解いただきたいと思います。
127 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
128 ◯議員(4番 内場 恭子君) この公共交通のあり方について、これから先どうなっていくのか。また西鉄バスの問題について、バス便が利用できない方、困ってらっしゃる方がいらっしゃるという話については議会の中からもたびたび、これは前任の市長、その前の方たちについても何度も声を上げております。その中で、やっとじゃあ全体を考える公共交通網をつくっていくんだというふうな話になったというだけでも喜ばしいということで、それで諦めてくださいみたいな話は、私は嫌なんです。それで全てではないと思います。今ここでもう少し踏み込んだ市長の考えを欲しいから質問しております。
例えば、西鉄バスが不要というものではありません。あってもいいと思っております。また、あるならもう少し違った形で利用しやすいものにならないのか、こういうふうにも思っております。西鉄バス以外の交通を整備するのも急務だということもたびたび求めております。それについて、お考えはいかがでしょうか。
129 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
130 ◯市長(田辺 一城君) 網計画のですね、策定をしている今この検討過程において、西鉄バスの現状を大きく変更させるということは妥当ではないということで、先ほど来の答弁をさせていただいております。
131 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
132 ◯議員(4番 内場 恭子君) では、網計画ができて来年度には示されるということになってくるだろうというふうなことを期待し、その中には西鉄バスが変わる、それはなくなるという意味じゃありません。よくなる、利用しやすくなる、そういう可能性が大きく広がるということを前提に考えていいというふうに私は勝手に思っておきますけど、それでいいでしょうかね。
133 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
134 ◯市長(田辺 一城君) 今というか、この検討過程において考えられる素材と知見、本市が置かれた交通の状況等を総合的に考えて
地域公共交通網形成計画を策定するというふうに考えておりますので、当然に西鉄バス路線についてもその総合的に勘案する対象になっているということです。
135 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
136 ◯議員(4番 内場 恭子君) では、西鉄バス以外のものについてもお尋ねしたいと思います。では、おでかけタクシーはどうなるんでしょうか。おでかけタクシー、とっても活用されているということで、ぜひほかの地域も欲しいと言いますが、でも前市長なんかは何度も質問した中では、これについては全ての地域に広げられるものではないというふうな感じでお話しをされておりました。いかがでしょうか。
137 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
138 ◯市長(田辺 一城君) 今申し上げましたように、全体の最適化を求める中でさまざまな交通施策というものがどうあるべきかということを考えなければならないという姿勢に立っています。
139 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
140 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市長、確かに先のことを言っていただくのはいいんですけど、今利用されている方たちの中で困ってらっしゃる方がいらっしゃる状況なんです。コガバスも欲しい、うちのそばまで来てくれたら本当に助かるのにという方もいらっしゃいます。西鉄バスのバス停がなくなって利用ができない、徒歩でしか次のバス停まで歩いていかれないというような方もいらっしゃる。今の方たちをじゃあどう救っていくのか。来年まで待ってくださいというだけの回答というふうにお考えしていいですか。
141 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
142 ◯市長(田辺 一城君) 大きな視点で公共交通政策をどうするかというために計画、長期的な視点でですね、立てようとしている。しかし、目の前にも課題があるじゃないかという、ミニマムでも解決できることがあるんじゃないかという御指摘だと理解をしておりまして、そうした検討は不断にさせていただいております。そうした中で、コガバスの利便性の向上のための拡充というのを今年度も図っているということです。
143 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
144 ◯議員(4番 内場 恭子君) 確かにコガバスのほうも発展的な改善をされていく、いっているということで、確かにJR古賀駅まで拡大されている。またバス停についても増加されているとか、たくさんのいい面はあると思います。しかし、それでもまだまだ、例えば地域によって久保、筵内、花見東の奥のほうの方たち、花見南の上側の皆さん、それから日吉地域など、公共交通の空白地域と言える地域があると思います。また、バス便がない時間帯で利用できないというような方たちにとっても、もっともっと広げてほしいという声がありますが、これについてはどうお考えになるんでしょうか。
145 ◯議長(結城 弘明君) 総務部長。
146 ◯総務部長(吉村 博文君) 幾度となく同じ話になるんですが、当然ながら今現在策定中の網形成計画の中で当然総合的に勘案して検討していく一つになると考えますが、当然ながら議員は目の前の困っている方々というお話ではございます。そうは言いましても、網形成計画の策定とはまた別にですね、補完交通については引き続き検討してまいりたいと考えます。
147 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
148 ◯議員(4番 内場 恭子君) 地域公共交通網をつくったらだめと言うのではありません。大いにつくってください、考えてください、それは必要です。でも、県議会議員の時代から今市長になられた段階でも、市民の皆さんからこういうふうに乗り継ぎが悪い、西鉄バスとコガバスの乗り継ぎはできないだろうかとか、もっともっと西鉄バスの停留所、バス停をもっと近くに設置できないだろうか、利用しにくくて困るんだというふうな市民の意見の声を市長、お聞きになったことはあると思います。その段階でももう取り組んでいいはずのものだというふうに考えておりますが、市長にはこういう声が届いていないんでしょうか。
149 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
150 ◯市長(田辺 一城君) 相当程度届いています。直接もお聞きしています。玄関でもお聞きしました。居間でもお聞きしました。さまざまな形でお聞きをしております。それぞれの方がさまざまな形で御個人の交通不便性を感じられている現実が市内各所であるということを強く認識をしています。今、市長となっておりまして、そうした市政を運営する主体となった立場において、今年度網計画の策定というものを予算措置させていただいて可決をいただき、今実行に移させていただいているところです。
151 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
152 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市民の声、しっかり耳に届いているということだけは確認いたしました。そこで、やはり今困ってらっしゃる方たちへの対応もしっかり考えていただきたい。長期計画も必要。また、高齢者の皆さんの今からされるアンケートについて、内容等についても意見がたくさん上がってくると思います。これについてもしっかり受けとめていただきたいというふうに思います。
私は、西鉄バスの赤字補填、今後について、このままでいいのかという問題については、これから先もずっと疑念を持ち続けます。西鉄バスが悪いと言っているのではありません。もっと企業努力をやっていただく必要があると思いますし、コガバスの路線の拡大やバス便の増加など、市民の声や要望を反映してもらいたいと思っております。この交通網形成計画、しっかりとしたものになることを期待しておりますが、まず皆さんの意見、声を聞いていただきたい。これを願っております。また、引き続き今後も質問させていただきたいと思います。
次に、西鉄宮地岳線跡地の活用は市民の声を生かしてということについてです。これも市民の声を聞いてくれという話になってしまうというふうに思われるかもしれません。しかし、いかがでしょうか。花見東でこの前7月に行われました説明会、対象者が広範囲であったということ、また市民に対する説明に対して資料もなく、大変不親切な説明会だったと思いますが、市長の感想はいかがでしたでしょうか。
153 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
154 ◯市長(田辺 一城君) 花見校区の説明会、対話の場におきましては、私は冒頭から皆さんのその時点での御質問がなくなるまで徹底してやろうと思いまして、3時間を超える時間させていただいたというふうに理解をしています。こちらから終わらせるということはあの場ではさせていただいていないということは、いていただいた方は理解をいただいていると思います。
155 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
156 ◯議員(4番 内場 恭子君) 時間のことを言っているのではなく、こういう広い範囲に対しての説明会とか、市民に対する説明会での資料が不足していたとか、そういう設定のやり方を市長に対してお尋ねしているんです。感想はいかがだったかという聞き方が悪かったら、こういう不親切な説明会で大丈夫ですか、これから先もと、同じことを繰り返されるんではないですかということを質問しております。
157 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
158 ◯市長(田辺 一城君) 同じことを繰り返されるんではないかという御懸念を提示していただいておりますけれども、例えば一つの例として挙げていただいた資料の問題につきましては、そこを反省し、次回出しますということを既にあの場でも申し上げたところであります。また資料が当日なかったということについては、その現実を前にして、あとはどれだけ丁寧にやりとりができるかということだと思っていましたので、その努力はさせていただいたつもりです。
159 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
160 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市長が努力をしてないとかそういうことを言っているんじゃないんです。やはり市民の皆さんの、特に数年説明の時間があいてしまって、前回が随分前だったというふうなそういう経過があるというところに対しては、やはりもっともっと丁寧な説明のやり方が必要だというふうに私は感じております。そういうふうな思いを持っているからこういう質問をしております。
そして、市民の皆さんの中からは、やはり住宅にしてはどうかとか、道路も必要だという声も出ております。また、道路が通れば福津市方面からの交通量がふえて、花見小学校周辺で事故などの危険性がふえる、心配だ。西鉄宮地岳線跡地の車道化のために、495号線とつながる道路の拡幅のために住宅の立ち退きなど必要になって、自分の家がかかってくるのではないか、そういうことには反対だなどなど、たくさんの意見が出てきたと思います。
市長、こういう意見を聞いてどうお感じになりましたか。この数年間のブランク、やはり大きな問題だったというふうにお考えになりませんか。
161 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
162 ◯市長(田辺 一城君) まず、私の所感ということでしたが、今議員が上げていただいた論点というのは共有をしています。それだけ多くの論点がある。そして、西鉄宮地岳線跡地が長年御存じの状況で変わらずに置いておかれてしまっているという現状に私は
まちづくりとして妥当ではないという判断をしていますので、就任後、こうした集会の開催等も含めて、この問題を何とか前に動かすという決意を持って取り組みをさせていただいております。
所感ですけれども、先ほど上げていただいたようなさまざまな論点で、さまざまな当事者の住民の皆さんがいらっしゃって、さまざまな思いを抱いているという中で、一つの結論を導き出すという重い首長としての責任を実感をしているところです。
163 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
164 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市民からの意見、要望はそれぞれその人の立場によって違います。また、状況も変わっております。以前に説明された段階とはまた違っている状況だというふうに考えます。また、今市民のほうから出ている意見の声には、車道よりも早く、一日も早くフェンスを外し、津波対策、災害対策などの道路をつくってほしいというような意見も頻繁に出ておりまして、また実際に数カ所そういう実現もしているという状況です。また、反面、子どもたちの通学路の安全性を考えて対応してほしい。そのためにはどういう方法がいいのかということも大いに市民の皆さん、さまざまな形で議論されております。
ですから、
まちづくりについて市民が反対の声を上げるのは、何も
まちづくりを考えていないからではないと思います。一生懸命考えていただいているからこそ、賛成反対の声が出てくるというふうに思っております。その声を丁寧に拾っていく、これがまず市長のお仕事だと思います。また、それを伝えていくのが私議員の仕事だと思っております。
ただ、このまま説明を重ねていけば市民の理解が進み、車道化ができるというものではないと考えておりますが、市長はどうお考えでしょうか。以前、道路ありきとは思っていないというふうに発言されていましたが、今でもそれは同じでしょうか。
165 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
166 ◯市長(田辺 一城君) そのことについては、それぞれ対話集会等で冒頭の前提としてまず申し上げさせていただいているところです。何らかの結論を出す際には、当然いろんな意見がある中で何らかの結論に至るわけですから、その責任は私が負うという覚悟で本件もやっています。
167 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
168 ◯議員(4番 内場 恭子君) 市長のほんの発言の一部をとって道路ありきではないと発言したというふうなことはちょっと厳しいかもしれません。ただ、それについてはいろんなものがあるということ、例えば遊歩道も含めたものも考えていっているんだ、車道ということもあるんだというふうなことのごく一部だというふうに理解しております。
その辺について、やはり市民はあるちょっとした言葉は自分たちの思いを、ああ、市長は考えてくれたんだなというふうな反映をして聞いていると思いますが、その市民の皆さんに対しての意見、また市民の声をどう取り上げていくのかの市長の認識、これが問われていると思います。
言葉の小さな揚げ足取り、言葉狩りみたいなことをしたいとは思いません。とにかく市民の皆さんの声をしっかり聞いていただきたい。そして要望をそれぞれに考えて取りまとめていただいて、まず地域地域の要望が全部違っているというふうに私はあちらこちらの説明会や対話集会を参加させていただいて感じました。だからこそ、子どもの命や健康、安心の市民生活のためにそれぞれ地域が違ったもの、車道の一本化とかいうふうなものにならなくてもいいというふうに考えております。
市長が求めている西鉄宮地岳線の跡地の活用について、どういうものを願っていらっしゃるのか。もう一度答弁をお願いしたいと思います。
169 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
170 ◯市長(田辺 一城君) どういう整備が求められているかという御質問だと理解しました。西鉄宮地岳線跡地については、少なくとも今の状況を放置するということは全く適切ではないと思っておりまして、何らかの整備が必要だと考えています。そのエリアエリアにおきまして最適だと思われる結論を私が出さなければならない。その最適だと思われる結論を導くために、今、御意見を伺うという行動も含めてさまざまな取り組みをさせていただいているところです。
また、その中でこれまで古賀市行政として考えてきたことを踏まえるべきところは踏まえなければならないということもあろうかというふうに思いますので、そうしたこともしっかり念頭に置きながら、今検討と皆様との対話の場の形成というのに努めているところです。
171 ◯議長(結城 弘明君) 内場議員。
172 ◯議員(4番 内場 恭子君) エリアごとに最適な決断をしていただく。これは当然なことだと思います。ただ、それが最終的に古賀市全体としてあの西鉄宮地岳線跡地を車道化になるというふうなことになってしまったときのことを心配される方もたくさんいらっしゃるというものです。それぞれに住宅地が欲しい、広場が欲しい、遊歩道が欲しい、いや道路も欲しいと言われる方、そういう方もいらっしゃいます。それぞれの要望、意見をしっかり組み合わせて形づくるというのが行政の一つの仕事ではないかと思います。
確かに、古賀市全体のことを考えて車道ということを考えたいというふうなことがあるのかもしれません。しかし、今市民の皆さんはそれを再考してほしいという方もいらっしゃって、多くの方が声を上げてあります。こういう声をしっかり受けとめて行政を進めてほしいと強く願って終わります。
173 ◯議長(結城 弘明君) 以上で、内場恭子議員の一般質問を終結いたします。
………………………………………………………………………………
174 ◯議長(結城 弘明君) ここで暫時休憩いたします。
午前11時21分休憩
333 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 現在におけるその他空き家率という御質問かと思いますが、繰り返しの答弁になりますが、昨年度国が調査しております住宅土地統計調査の結果を待っているというところでございます。
334 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
335 ◯議員(18番 田中 英輔君) 古賀市空家対策計画の中には、データベースを整備する、そして幾つかの項目が示されております。このようなもので現状の更新、把握というのができているのかなと思う気持ちで聞いているんですけれども、そのようなところはどのようになっているでしょうか。
336 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
337 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 空き家というものは、御存じのとおり、不動産関連で売買、貸し借り等行われますので、日々動いておるものでございます。これにつきまして、毎年度調査というものは行っておりませんので、5年ごとに行われます住宅土地統計調査の結果を用いて対策を講じていこうというふうな考えでいるところでございます。
338 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
339 ◯議員(18番 田中 英輔君) 持ってきているんですけれども、空家等対策計画、この中にはそういう資料を順次整備してやっていくということが書いてあるんですが、それはやられてないということですか。
340 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
341 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) その計画は、特定空き家というところに対する計画という内容になってございます。特定空き家というものは、近隣に被害を及ぼすような空き家というものに対する計画になっておりますので、そういったものにつきましては情報が入るというところで都市計画課としても把握しているところでございます。現在、特定空き家に該当する物件はゼロ件ということで把握しております。
342 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
343 ◯議員(18番 田中 英輔君) 私の理解も不十分だったかと思いますが、このデータベースを整備していくということは、常時いろんな方法でやられるんだろうと思っていたのでお尋ねしました。この問題は、空家等の管理が不十分なまま時間が経過することで防災、あるいは防犯、安全、環境、景観などの問題を引き起こすことにつながるということから、適切な方法でその状態を把握しておくというのが必要になっているというふうに私は理解しておりました。
先ほどの答弁の中で、国の調査を待ってというお話もありましたが、現在の空き家のデータはもう既に5年たって、市内の高齢者の方も高齢化が進んでおります。そういう問題から、正確さなどに問題がないのだろうかという疑問を持っております。そういう面もあわせて、再調査などの必要性についてはどのようにお考えでしょうか。
344 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
345 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 繰り返しの答弁になりますが、30年度に国のほうで調査を行っておりますので、まずその結果を待ちたいというところでございます。
ただ、空き家の相談というところで日々都市計画課のほうで受けておりますが、平成27年度、計画を策定した後、相談件数は23件ございまして、うち7件についてですね、管理義務者が特定できないという物件も出てきております。こういったものについては、戸籍謄本等をですね、さかのぼりながらですね、管理者を特定していこうという努力は日々続けているところでございます。
346 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
347 ◯議員(18番 田中 英輔君) 空家等の対策が進むように、しっかりやはり現状を把握するということは私は大事なことだと思います。よろしくお願いしたいと思います。
2番目の空家等対策の利用状況についてです。御答弁がありました空家等対策は、空家等が防災、衛生、景観など地域住民の生活環境に影響を及ぼしていることから、空家等に関する施策を計画的に進め、公共の福祉の増進と地域の振興に寄与するということを目的とされております。個人の財産であります空家等の管理は、当然所有者が責任を持って行うことが原則となります。高齢者や独居高齢者の増加が進む中で、例えば居住していた親が亡くなられた後、買い手や借り手を募集しているわけでもなく、そのままにして置かれるものがあれば、当然空き家はふえてくるばかりです。使える空き家、そういったものに取り組む必要があろうかと思います。
その対応として空き家・空き地バンクが設けられております。所有者には物件登録、借りたい人には利用者登録が必要です。開始から7年になり、先ほどの答弁がございました。2015年の調査では、空き家は632戸、空き地は1,517という数字を見ております。これまでのバンクの利用率は、先ほどの数字から言っても1%は超えているようですけど2%になるかならんかという状況です。利用状況の評価、あるいは課題、そういったものはどのようにお考えかお聞かせください。
348 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
349 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 空き家・空き地バンクの利用につきましては、市内にその管理をされる方が住まわれているときはですね、おおむね市内の不動産業者を通じて売買、賃貸とかいうふうなものに流れていくということで、空き地・空き家バンクが利用をされていないというよりもほかで充足されているというふうに考えております。
このバンクのメリットとしましては、遠くに住んでいる方が古賀の不動産業者を知らないと、よくわからないのでどこか紹介できないかというような場合に、市に御登録いただいて空き地・空き家バンクを利用していただくというものになっておりますので、今現在の登録件数34件、うち成立26件というのはそれなりの数字かなというふうに思っているところでございます。
350 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
351 ◯議員(18番 田中 英輔君) 空家等の対策計画では、相談窓口の開設、制度の周知が上げられております。今お話もありましたけれども、古賀市も空き家・空き地バンクを設けております。私が見た範囲では、ホームページをのぞくと不動産業者数社、ホームページの情報は非常に少ないように見えます。この利用促進や事業者との連携、そういったものはどのようにされているんでしょうか。
352 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
353 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 古賀市の空き家・空き地バンクにつきましては、平成28年3月31日運用開始しまして、その時点でですね、宅建協会21社、全日不動産協会2社の協力を得て進めているというところでございます。
354 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
355 ◯議員(18番 田中 英輔君) よくわかりました。私が見たホームページの資料ぐらいでは見渡せないところでしっかりやられていることがわかりました。ぜひ今後もその活性化に取り組んでいただければと思っております。
一つの例ですが、千葉県流山市では、市が不動産業者、設計業者、建設業者の支援チームをつくって、売却希望者や購入希望者がワンストップで相談ができる体制が整えられて効果を上げられているというふうに聞いております。また、高知県の梼原町では移住・定住コーディネーターを設けられて空き家の紹介、改修などに取り組まれて効果を上げられていると聞いております。どちらもこのように所有者、あるいは利用希望者、その相談体制を重視しておられて取り組まれている成果だと思います。
このような先進地の研究、あるいはそのような対応、そういったものはどのように取り組まれているでしょうか。
356 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
357 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) まずは、相続登記をしっかりしていただきたいというところがございますので、御相談があった場合には、福岡県司法書士会であるとか法務局のパンフレットを用いながら説明をしており、死亡届があった際には、その後に必要な手続の一覧というものをお渡ししております。その中でですね、相続代理者指定届というものを提出していただくようにお願いしておるところで、そういったところで相続をしっかりしていただく啓発に取り組んでいるところでございます。
358 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
359 ◯議員(18番 田中 英輔君) ぜひですね、実際の効果が上がるように、こういった先進地の取り組みも含めて研究していただければと思います。
3点目の空き家の発生予防の関係です。空き家発生の予防は、所有者が死亡されるということが原因の多数を占めているようです。現在生じている空家等への対応に加えて、発生を抑える発生抑制、発生予防の対応というのが必要ではないかと思います。
2017年に古賀市空家等対策計画ができて、2017年の決算はシステム導入、空き家成約補助など57万円、2018年度の決算ではシステム保守など15万円余りの決算となっております。空き家対策の基本方針では、所有者への適正な管理、利用の意識づけが重要とされて、対策計画でも市民及び所有者への意識の涵養が示されておるところです。このような点についてはどのように取り組まれているでしょうか。
360 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
361 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) まずはしっかり相続をしていただくという観点で啓発を進めているところでございます。先ほど申し上げましたその他空き家率2%という数字は、しっかり資産管理をしていただければ売買であったり賃貸につながるという数字だというふうに理解しております。
362 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
363 ◯議員(18番 田中 英輔君) 参考の資料を用意しております。画面を切りかえてください。
示しておりますのは、神奈川県松田町が取り組まれております空き家発生予防の高齢者リーフレットの一部でございます。住宅の所有者が死亡したときに陥りがちな問題、それから次にあらわしておりますのは空き家発生予防に向けたチェックシートでございます。このほかにも空き家が問題になる前にとるべき対策、国や県、町の取り組みと制度、そして相談窓口、そういったものが収録されているようでございます。
画面を戻してください。
松田町では空き家対策等に安心安全の確保、活用促進、そのほかの3つ目の柱として予防推進を加えて3本の柱で取り組まれております。空き家予防の推進では、このリーフレットを活用して終活講演会とあわせた空き家予防の講演会を取り組まれております。所有者に空き家になる物件を子どもに負の遺産として残してはいけないという意識づけとして、先ほど出ました相続なども含めて自身の資産をどのように引き継ぐかというのを考えていただくよう、この取り組みをされているようです。そういう意味で、空き家発生予防にもつながるという取り組みが進められているようです。
転居した世帯、あるいは親世帯の死去で相続した子世帯は別に生活拠点があります。そういうことから、活用や管理、除却など空き家問題を考える動機が薄く、放置につながってまいります。このような点に着目した周知啓発が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
364 ◯議長(結城 弘明君) 都市計画課長。
365 ◯都市計画課長兼古賀駅周辺開発室長(水上 豊君) 周知の方法につきましては、先進地等の情報を仕入れながらさまざまな対策を考えているところでございますが、まずは先ほど申しました相続をしっかりしていただくという観点からの啓発、それとですね、空き家の管理というものにつきましても、例えば昨年9月、広報で空き家の管理を大丈夫ですかというような形で広報に啓発記事を載せているところでございます。空き家として残せばそういった管理が出てくるということも含めてですね、周知することによって、後が大変だということをしっかり認識してもらうことでですね、しっかり後継者といいますか相続していただく方向に向かって、管理していただく方向に向かっていければというふうに考えておるところでございます。
366 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
367 ◯議員(18番 田中 英輔君) もう一度画面を切りかえてください。
資料2の空き家発生予防チェックシートを示しております。ごらんになっていただければ、シート1とシート2がございます。シート1の相談チェックシートは、所有者にあらかじめ相談したい内容を整理して相談に臨むことができるようにしたシートでございます。このシートを使って、家庭や家族でこの問題を考える機会をつくるということにも役立ち、意識づけになっているようです。
また、シート2のチェックシートは、相談を受ける職員にはどの職員が対応しても相談に適した専門家につなぐことができるよう、その効果を発揮しているということでございます。発生予防意識づけの参考になる取り組みだと思います。
画面を戻してください。
古賀市でもひとり暮らしや高齢者のみの世帯がふえています。こうした高齢者に向けて意識づけ、空き家発生予防に計画の残りの期間でしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、このようなシート、あるいはこのような取り組みについて、どのようにお考えでしょうか。
368 ◯議長(結城 弘明君) 建設産業部長。
369 ◯建設産業部長(河北 吉昭君) 今後の取り組みにつきましては、他市町を参考にしながら進めてまいりたいと思っております。研究していきたいと考えております。
370 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
371 ◯議員(18番 田中 英輔君) ぜひ御検討いただきたいと思います。
空き室の問題についてお伺いいたします。2015年の実態調査では、集合住宅の空き部屋も含めた空き室の調査が行われております。その調査結果は、総部屋数9,064、空き部屋は1,177と聞いております。実態調査には1,317万円の費用をかけて取り組んでおられます。先ほどの答弁ではこの対策としては特に考えていないというような御答弁であったかと思います。御存じと思いますが、国土交通省は2017年に新たな住宅セーフティネット制度をスタートさせています。このような制度の活用は検討されていないでしょうか。
372 ◯議長(結城 弘明君) 建設産業部長。
373 ◯建設産業部長(河北 吉昭君) 特に考えておりませんが、今後の対応の中で研究していきたいと考えております。
374 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
375 ◯議員(18番 田中 英輔君) ぜひやっていただきたいと思います。この制度は、今後低所得者、被災者、あるいは高齢者、障がい者、子育て世帯の住宅確保に配慮が必要な方が増加するだろうということが見込まれて、この制度がスタートしております。
制度の中身は、住宅確保要配慮者の入居を拒まないという住宅の登録制度です。登録住宅の改修や入居者への経済的な支援が行われます。3つ目は、住宅確保要配慮者に対する住宅支援が行われます。このような3つの柱でできております。賃貸住宅の貸し手の方は、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅ということを都道府県などにその登録をいたします。登録された住宅の情報は、必要な住宅要配慮者の方々に広く提供されることになっております。また、その情報を見て必要な方が入居を申し込む、そういう仕組みになっております。
古賀市の市営住宅は、2008年──平成20年に建設された林田団地が最も新しく、最も古い花見団地は1973年──昭和48年の建設になっております。まもなく50年を迎えます。公共施設総合管理計画などもあって、住宅セーフティネットの根幹であります公営住宅の増設というのは、今後なかなか難しい状況が出るのではないかと思います。民間の空き家、空き室、こういったものを活用、こうした制度を生かした空き室対策をぜひ検討していただきたいと思います。先ほど今後検討するということでした。ぜひ新年度の中で検討していただければと思います。特に、古賀市の空家対策計画の中にも国、県の補助金の活用促進ということが書かれております。ぜひそのようなところで進めていただければと思います。
空家対策計画の期間は2022年3月まででございます。古賀市も高齢化、独居高齢者の増加が見られております。計画期間の中間年を迎えて、この計画の目的が達成するように取り組んでいただくよう求めて、この質問を終わります。
次に、図書館の問題についてお伺いいたします。
画面を切りかえてください。
この資料は、図書館の利用者と貸出数の2008年から2017年の推移を示しております。黄色の棒グラフが図書館利用者数です。青のモザイクの棒グラフは図書館入館者数を示しております。赤の折れ線グラフは図書館貸出数です。利用者入館者数は左側のスケールで見てください。図書館の貸出数は右のスケールになります。
2008年、平成20年の利用者は11万6,700人、貸出数は48万1,500冊でありました。これを基準に見ますと、ごらんのように、2011年、平成23年をピークにして利用者、貸出数ともに減少に転じております。2017年度の利用者は2008年に比べて1万3,200人、貸出数は8万4,500冊減少いたしております。
画面を戻してください。
2017年の図書館の入館者は18万2,600人でありました。市内の公共施設で年間20万人近くの利用者を集めている施設はほかにないのではないかと思っております。生涯学習ゾーンの重要な施設になっています。しかし、最も利用が多かった2012年の入館者から見ますと4万人余り減少しております。まち・ひと・しごと創生総合戦略では、生涯学習ゾーンの活用を掲げて40万人の目標が示されております。第4次総合振興計画では、2021年、平成33年には20万人の入館者数を目標としております。このような状況になっておりますが、どのような評価をお持ちかお聞かせください。
376 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
377 ◯教育部長(青谷 昇君) 市立図書館の入館者数、また利用者数、貸出数につきましては、いずれも減少傾向にあるということは認識しておりまして、これは多分全国的な傾向とも言えるとは思っておるんですけれども、近年のインターネット等の普及等がやっぱり影響しているものということで活字離れの傾向にあるということが一つ大きな要因だと考えられております。この傾向は今後も続くんではないだろうかということで認識しているところでございます。
378 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
379 ◯議員(18番 田中 英輔君) 以前の質問でも同じようなお答えがあったかと思います。文部科学省の調査では、6カ月に一度でも利用したことがある生涯学習施設の第1位は図書館になっております。半数近い人が利用し、利用している年代は全ての年代で利用率が高くなっております。そうしたところに注目して、まちの活性化を後押しする最も適当な位置に図書館を配置し、その効果で図書館の利用も進むよう、
まちづくりに取り入れられている事例を見ることができます。
JR古賀駅周辺の活性化が検討されて、まち・ひと・しごと創生総合戦略では生涯学習ゾーンの交流人口の拡大が示されています。図書館はその中核になる大切な施設ではないかと思います。どのようなお考えをお持ちかお聞かせください。
380 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
381 ◯教育部長(青谷 昇君) 市立図書館を含みますリーパスプラザこが一帯は、議員おっしゃいますとおり生涯学習推進ゾーンとして位置づけを行っておりまして、その中でも図書館は市民の生涯学習の機会を提供する施設として、地域の情報拠点として重要な役割を果たしているということでございます。
今御指摘のJR古賀駅周辺の再整備におきましても、この東口と生涯学習推進ゾーンにつきましては、今後もぜひつながっていけるように、より生涯学習ゾーンの活性化、さらには人や地域がつながって支え合えるような
まちづくりを行っていくという一つの大きな拠点として取り組んでいきたいというふうに思っております。
382 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
383 ◯議員(18番 田中 英輔君) 2017年の利用者は2008年に比べて1万3,000人、約12%、貸出数は8万4,000冊、18%減少しております。私はこれまでも図書館利用についてお尋ねしております。その折の答弁は、第4次総合振興計画で目標を設定し、利用していただくよう周知を行い、アクションを行っていくというようなお話でありました。現状とは非常に、そういう意味では隔たりがあるようです。
まちづくりの中での図書館、そういったものを検討していく、それが必要になってきているんではないかと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
384 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
385 ◯教育部長(青谷 昇君)
まちづくりとしての図書館の位置づけということでございますが、先ほど答弁しましたように、図書館は今後、生涯学習の機会を提供する施設、さらには地域の情報拠点ということで、さらに生涯学習活動を活性化することで人や地域がつながるような
まちづくりにつながっていくものと思っていますので、さらに生涯学習ゾーンを図書館を中心として充実させていく必要は大切であるということを思っております。
386 ◯議長(結城 弘明君) 市長。
387 ◯市長(田辺 一城君)
まちづくり全体の中におきまして、このリーパスプラザ、図書館も含みますが、生涯学習ゾーンは極めて重要な位置にあると考えています。議員もお触れいただいたですね、JR古賀駅周辺、とりわけ東口の再開発におきまして、この生涯学習ゾーンとの連動ということは非常に重要な視点だというふうに考えています。
388 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
389 ◯議員(18番 田中 英輔君) 第4次総合振興計画は、2021年の図書館の入館者の目標を20万人としているところです。図書館が地域活性化の中でさらに利用され、そして両輪が進むように検討していただくことを強く求めたいと思います。
その上で、当然図書館の利用が減少しているので、そのことをしっかり考えていく必要があろうかと思います。2つ目の質問になります。図書館は活動目標として市民の生涯学習を支援する情報センター、そして暮らしに役立ち、豊かな心を育て、市民とともに成長し、信頼され、支持される図書館を掲げているところです。貸出数をもとに行政効果として市民への税金の還元額、こういうものが図書館要覧を見ると示されております。
2017年度の行政効果は6億200万円、市民1人当たりに直すと1万250円になると算出されております。しかし、この額は行政効果額をそのときの人口で割っているものですから、図書館に登録した人は2017年で32%であります。登録していない残りの市民は大多数で7割近くになります。そういう方には還元されていないということになると思います。
図書館が掲げている目標をより多くの市民に行き渡るよう、こうした点でも図書館の利用増加、促進は最も重要な課題として検討がされる必要があると思うんです。そういう点については、いかがお考えでしょうか。
390 ◯議長(結城 弘明君) 教育長。
391 ◯教育長(長谷川清孝君) 田中議員の今の御質問の答えになるかどうかわかりませんけれども、一つ情報提供と小中学生の実態ということでお話しをすることで回答にかえさせていただきたいというふうに思います。
一つは、今年度小学校の教科書の改訂の年になりまして、もう既に広報でもお載せしましたように、出版社が決定しております。この教科書に新たにQRコードが記載されました。いわゆるスマホ等でQRコードをかざせば、図書館に行かなくても資料の収集、情報の収集ができる。今後ますます学校の図書館であるとか、市立図書館に足を運ばなくても、家のスマホ、あるいは家のパソコン、そういうふうなので検索できると。我々の想定を超したスピードで超スマート社会がやってきていると。来年は中学校の社会科の教科書です。恐らくほとんどの出版社がQRコードをさらに充実させたもので自社を採択してもらおうというふうな形で臨んでくるんではないかなというふうに思っています。ですから、先ほど総合計画のほうで入館者が何人、貸出数が何人というふうなのもですね、その当時つくったものとはもう状況が違うというふうに判断をせざるを得ないので、第5次についてはどうしていくかということが我々の課題です。
それから、4月に全国学力学習状況調査というのを全国的に小6と中3でやります。この中で今年度の小6、中3の子どもたちの公立図書館、学校図書館の利用をですね、大体週に4回以上行く、週に1回から3回程度行く、月に1回から3回程度行くと、いわゆる図書館、図書室を利用している子どもの割合、中3生が本市は26.0%、福岡県の平均が22.0%、全国が20.4%ということになっています。それから小学校6年生が同じく本市が44.3%、福岡県が40.6%、国が40.5%ということで、本市のことしの小6、中3においては比較的図書館、図書室を利用しながらですね、情報をICTも活用しながら図書館でいわゆるペーパーによる情報収集であったり、あるいは読み物を読んでいるというふうには教育委員会としてはいいほうに捉えておりますけれども、今後超スマート社会の中でどういうふうに子どもたちが本を読んで、そしてそういう方たちが大人になって市立図書館、いわゆる生涯学習ゾーンの中でどう活用していくかというふうなのは重大な課題であるというふうには認識をしております。
392 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
393 ◯議員(18番 田中 英輔君) 学校の生徒さんたちのお話、よくわかりました。しかしながら、先ほどの話の中で、この図書館は生涯学習ゾーンの大変大切な施設でありますし、それを中心にした
まちづくりというのも今考えられているのではないかと。これまでの総合計画、そういったものを考えますと、私はそういうふうに受け取っております。そういう意味で、しっかりこの図書館のですね、利活用、そして図書館を訪れていただく市民がふえるということはもう課題だと思っております。そういう面でしっかり取り組んでいただきたいと思うところです。
地域、年齢などから見ると、高齢化が進む地域、図書館から離れた地域に減少傾向は見られて、この改善は見られておりません。これも何度も私はお尋ねしているところですが、そのような対策について、どのような検討がされているでしょうか。
394 ◯議長(結城 弘明君) 文化課長。
395 ◯文化課長(柴田 博樹君) 図書館から遠い地域というところなんですけれども、平成30年度の統計を見ますと、青柳地域が特別に低いというところが見てとれるのですが、逆に言いますと一番遠いわけではないんですけど、舞の里校区あたりは4割近くの方が登録をしていただいております。あくまでこれは登録の話になりますので一概には言えませんけれども、そういった方々も含めてですね、例えばサンリブ古賀さんのほうにも今年度新しくポストを設置させていただいたんですが、借りていただくのは当然図書館等に来ていただく形になるんですが、買い物に来たついでに気軽に返せるというような、そういったことで環境の提供ができればというふうに考えております。
396 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
397 ◯議員(18番 田中 英輔君) これもですね、私図書館要覧などを見てみますと、登録率が最も高い地域を1といたしますと、最も低い地域はその半分ほどであります。やはりこうした問題もしっかり利用促進という形から検討していく必要があるのだと思いますが、いかがですか。
398 ◯議長(結城 弘明君) 文化課長。
399 ◯文化課長(柴田 博樹君) 確かにその認識はございますので、今後また検討、研究をさせていただければというふうに思っております。
400 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
401 ◯議員(18番 田中 英輔君) 団体貸し出しに関連してお伺いします。団体貸し出しが行われておりますが、2017年度で1万5,600冊ほどが貸し出されております。図書館の貸出利用数の約4%ほどになるかと思います。前年度よりふえておりますが、これは主に、よく調べますと小中学校への貸し出しがふえたものです。地域文庫には1,700冊ほどの貸し出しがあっておりますが、これは逆に前年度より減少しております。
前回、高齢化が進む地域、あるいは図書館から遠い地域、文庫そういったものに図書館が持っている本、あるいは利用、経営手法など、経営資源を活用した利用拡大を検討してみてはどうでしょうかという提案をいたしております。どのような検討がされておりますでしょうか。
402 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
403 ◯教育部長(青谷 昇君) 市立図書館以外で学校図書館は市民に開放していますし、また地域文庫も市民等にも貸し出しをしている文庫もございますので、まずは市立図書館、そして学校図書館、また地域文庫と連携を密に図っていくということに努めております。
404 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
405 ◯議員(18番 田中 英輔君) もちろん図書館に足を運んでもらうということも、まず一つの努力の柱だと思います。しかし、冒頭お話ししましたように高齢化が進んでおります。利用者の登録状況を見ますと、1位は61歳以上で4分の1を占めておるところです。文庫など身近な図書館の支援や市民が本に親しめる、市民に身近な図書館への努力も必要だと思います。
第4次総合振興計画前期基本計画の指標は、利用者12万5,000人となっております。2017年度はちなみに10万3,500人でありました。市民が本に親しめる機会を整え、市民に身近な図書館への取り組みが必要だと思いますが、どのようにお考えですか。
406 ◯議長(結城 弘明君) 教育部長。
407 ◯教育部長(青谷 昇君) 特に今、高齢者を含みますなかなか図書館に出向くことが難しい方等につきましては、身近な地域で本に親しむ機会を提供するという場があるということは大変重要なことだと思いますので、今後も引き続き学校図書館の市民開放、また地域文庫等につきましては充実をしていきたいというふうに思っております。
408 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
409 ◯議員(18番 田中 英輔君) ぜひやっぱりそういうような身近な図書館、市民に身近な図書館、そういうものにつながるようなですね、支援、図書館が持っている技術的な支援、そういったものも含めて取り組んでいただきたいと思います。
図書館の開館時間の件についてお伺いします。これまでも質問でしております。その際は検討したいという答弁をいただいております。古賀市から市外に通勤している市民もたくさんおられます。図書館の開館時間は現在午前10時から午後6時になっております。通勤、通学時間なども考慮した開館時間の延長というものはどのようにお考えでしょうか。
410 ◯議長(結城 弘明君) 文化課長。
411 ◯文化課長(柴田 博樹君) 図書館の開館の延長の検討につきましては、平成17年度、18年度、19年度で試行をさせていただきましたが、効果として顕著にあらわれてないということで、延長には至っておりません。その後、我々のほうとしても閉館時間近くの来館者の様子等を職員のほうで見ておりまして、閉館時間近くの来館者はほとんど見受けられないのではないかということで、これは感覚的にではあるんですが効果は限定的ではないかというのが担当としての率直な感想ではあるんですが、来館者の減という減少のほうは顕著に見てとれますことから、今後もですね、利用者確保という観点から、引き続き検討を続けさせていただきたいと思います。
412 ◯議長(結城 弘明君) 田中議員。
413 ◯議員(18番 田中 英輔君) これまでの調査では、今いろいろお話がありましたが、金曜、土曜、日曜という貸し出しの時間がピークになっているようです。近隣自治体でもこのような利用形態に合わせた開館時間が実施されております。ぜひ本に触れることができる時間の拡大も利用拡大や利用しやすい図書館にかかわることだと思います。ぜひ現状を踏まえてしっかり検討していただきたいと思います。
古賀市立図書館の利用の登録状況は、中学生、22歳から40歳、51歳から60歳の年代で減少が見られております。地域的には図書館から遠い地域の利用者が最も低く、2017年度の登録は前年より500人余り減少しております。ことしは移転開館25年になります。4年後は開館50年になると思います。図書館が市民の生涯学習を支援する情報センター、暮らしに役立ち豊かな心を育てる図書館となるよう、取り組まれることを求めたいと思います。
終わりに、6月議会の質問と6月から8月にかけて感じたことを述べてまとめにしたいと思います。この夏、74年目の8月6日、9日、15日を迎えました。ことしは特に高齢化から戦争や被爆の継承をどう取り組んでいくかということが大きな課題として取り上げられました。高齢化が進み、戦争を知る人、原爆の被害を知る人は少なくなっております。古賀市でも既に被爆者団体が解散されております。このような状況を受けとめた取り組みを切に願います。
古賀市も参加しておられる平和首長会議は、核兵器禁止条約の早期批准を求める署名を行われております。市民への周知を図っていただくよう、取り組んでいただくことを求めて質問を終わります。
414 ◯議長(結城 弘明君) 以上で、田中英輔議員の一般質問を終結いたします。
これにて本日の一般質問を終結いたします。
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415 ◯議長(結城 弘明君) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。
これにて散会いたします。
午後4時18分散会
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古賀市議会...